2023-05-16

AIアイドル生成の限界… やっぱり生身の人間はスゴかった


リアルな人間はやっぱり違うとあらためて実感しています。

今月に入ってからAIの画像生成に没頭してきました。最初は個人的な趣味の楽しみで始まり、途中からは仕事上でAI導入が決まったため、よりレベルアップを目指していました。

クオリティとしてはそれなりのものに達したと思います。巷の画師たちにはまだ及びませんが、一応は仕事でも使用していけそうです。

約2週間の期間に3,000枚以上の画像を生成して気づいたことがあります。それは「やっぱり生身の人間は凄かった」という事実です。

どんなにきれいなアイドルの顔を無数に作ろうとも、その人物の中身が見えなければ意味がないと思いました。その子が何を考え、何をどう感じどうしたいのかなど、人物の人隣りがわからないとただの「きれいな女性の顔」で終わってしまいます。

その点、リアルな人間のアイドルはSNSを通じて、舞台でのパフォーマンスを通じてなど、様々な発信源からその人物のパーソナリティをつかむことができます。そしてその過程を重ねることで、人物に対する思い入れが強まっていくのです。


たとえば上の画像の子にキャラクターを持たせようとするなら、スタッフがこの子に成り代わってSNSの文章を書くなどの手法が考えられます。ただ、あまりに見えみえなので、それに対して本気になるのは難しいです。

今後デビューするSMのバーチャル歌手naeviusの場合、数か月前からaespaの公式動画に登場させてキャラクターに肉付けしてきました。その結果、naeviusはただのリアルな画像ではなく、背後にパーソナリティーを感じさせる存在になっています。

よく、アニメやドラマの主人公に本気で恋をするという話を聞きます。これは主人公のキャラクターがストーリーの中では実在し、人間性の設定を確立させているからです。

AIアイドルの場合でもストーリーを作ってその中でセリフを言わせ、人間像を作り上げていくなどの作業が必要になってくるかもしれません。その点、naeviusはここまでうまく進めてきていると言えそうです。


それでも、どんなにストーリーで外堀を埋めても、やっぱり生身の人間がもつ「リアルな人間性」には遠く及びません。

結局、「ビジュアルよりも中身が大事」が結論です。たしかにビジュアルは取っ掛かりとしては大切であるものの、その先に進んで本気でアイドルを好きになるには、どうしても中身の人間性に魅力を感じなければなりません。

そういう当たり前のことを再認識した2週間でした。