有名事務所の代表が大粒の涙をこぼしました。
29日に放送されたJTBC「ミックスナイン」では、YGヤン・ヒョンソク代表一行が、韓国の各芸能企画会社を訪ね、そこで直接オーディションを行う様子が公開されました。第1回では有名から無名まで様々な芸能事務所が登場しましたが、中でも特に印象的だったのが、YAMA&HOTCHICKSのペ・ユンジョン代表のインタビューシーンです。
ペ・ユンジョン代表はKARAの「ミスター」のヒップダンスの振付でも知られる有名なコレオグラファーで、「プロデュース101」のSeason1では講師も務めていました。そんなペ・ユンジョン代表が主催する企画会社YAMA&HOTCHICKSは、8人組ガールズグループSee Artのデビューを以前から準備していました。
*See Artがデビュー間近なことを伝える2016年10月25日のKstyle記事
しかし、See Artの正式デビューは中々決まらず、現実にはだんだん遅れている状況です。これについてペ・ユンジョン代表は、「資金的な問題が一番大きい。お金の問題で、どんどん大変になる。」と金銭面での困難さをインタビューで明かしました。
See Artのデビューの遅延はメンバーの仕上がりなどが問題かと思われただけに、代表の言葉は衝撃的でした。ましてYAMA&HOTCHICKSとペ・ユンジョン代表はK-POPの世界でもかなり知られた名前で、それですらこうした現実的な問題に直面している事実に、K-POPの事務所の運営の厳しさを垣間見た想いでした。
さらに衝撃的だったのが、ペ・ユンジョン代表の次の言葉です。
「練習生たちが良い事務所に行ったらいいのにと思う一方…」
私はこのひと言に、「ミックスナイン」の内容が集約されている気がしました。代表はどこかで、自分の練習生たちが手元を離れ、別の事務所に行くことを覚悟しているかのようです。また「いいのにと思う一方…」の言葉には、娘たちの才能が開花することを願いながらも、できれば手放したくない。自分の手で羽ばたかせたいという親心が見えて、胸を締め付けられます。
結果として、YAMA&HOTCHICKS所属のガールズグループSee Artのメンバー中、4人が選ばれバスに乗ることができました。ここでもペ・ユンジョン代表は、うれしさとも寂しさともつかない表情で涙を見せました。娘たちに大きく羽ばたいてほしい、けれど、もう帰って来ないかもしれない… せつない親心です。
しかし、こうしたK-POPのリアルな現実を描き出したハンドンチョルPDの手腕はさすがです。「ミックスナイン」はただのオーディション番組ではなく、「芸能企画会社のリアリティ番組」という側面も持っています。
個人的にLOONAとリアルガールズプロジェクトを応援してきた身としては、今も気持ちの置き所に困っています。今後、番組の進行を通して、自分自身の心境にどんな変化が起こるのかにも興味を持っています。
(ふと思いました… こういう時こそ、makestarのようなシステムに頼っていいのかもしれません)