ITZY「Algorhythm」Music Video K-POPガールズグループの日本オリジナルシングルというと以前はガッカリすることが少なくありませんでした。けれどもEXIDの頃からでしょうか?韓国オリジナルに引けを取らない洗練された楽曲が多くなってきて、今ではむしろ楽しみのひとつになっています。ITZYの日本3rdシングルとなるこの曲も一聴して引き込まれ、もう何度もリピートしています。特にブリッジ(Bメロ)の展開が音楽的にも聴き応えがあり、続くJust the Two of Us進行のサビもわかっていてもやられてしまいます。ITZYの日本オリジナルはここまでハズレがありません。



2021-07-29

【ガルプラ】中国出身の王雅乐(Wang Yale)が歌うビリー・ジョエル「New York State of Mind」を聴いて考える…本当の意味で"いい歌"とは何か?


女性ボーカルの評価の基準は、80年代のホイットニー・ヒューストン、90年代のマライア・キャリー、セリーヌ・ディオン、そして2000年代のビヨンセなどの登場によって完全に書き換わってしまいました。

すなわち、力強く聴く者を圧倒するようなハイトーンが最良とされ、それ以外は以前のようには目立たない存在になってしまいました。特にサバイバルオーディションの評価ステージでは、どうしてもK-POPメインボーカルのような、わかりやすく目を引く歌唱が有利になってしまいます。

そこで、参加者たちはいつもの自分以上に、がんばってパワフルな高音を出そうと努力します。しかしそれがために、せっかくのその人の個性が消えてしまうこともあります。


「Girls Planet 999」に参加する中国出身の王雅乐(Wang Yale)は、これまでに3回のサバイバルショーに参加しており、「Girls Planet 999」は4回目の挑戦です。

3回目にあたる「青春有你2」(Youth With You 2)に出場した王雅乐は、ダンスメンターであるBLACKPINKリサから、「あなたはガールズグループシンガーのあるべき姿だと思う。あなたにはその要素がある」との言葉を受け、別のメンターである蔡徐夷からは、「あなたの声が本当に好きだ」と褒められました。

多くの称賛を受けたものの、その才能は充分には評価されておらず、「青春有你2」では最終的に80位に終わっていました。


上の動画は「青春有你2」の評価ステージで、王雅乐(Wang Yale)がボーカルの中心的な役割を果たした時のものです。メインボーカルらしく、力のある声で高音にも張りがあります。また、他のステージではきれいなファルセットを聴かせたりもしました。


けれども、王雅乐の歌手としての真価はもっと他にあります。上の動画はビリー・ジョエルの名曲「New York State of Mind」をカバーしたものですが、王雅乐はハスキーな地声を活かして、静かだけれどクセのある独特の歌声を聴かせています。

夜のバーか少人数のライブハウスなどで、ピアノ一台をバックに歌う王雅乐のステージが見てみたいと思いました。きっと最高の気分になりそうです。

ただ、こういう面はサバイバルでは中々、表に出し辛く、また出したとしても評価されにくいということがあります。リサは同タイプのロゼの歌声を間近に聴いているので、王雅乐の歌にも同じような魅力を感じていたでしょう。また、蔡徐夷もそうした意味で、「あなたの声が本当に好きだ」と評価したのだと思います。

このことが、間もなく始まるサバイバルオーディションにおいても、世界のファンに伝わり理解されるといいです。そろそろ、パワフルなハイトーンばかりでなく、こういう意味での"いい歌"が、評価される時代になってほしいです。



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