Billlie | 'trampoline' M/V 今から10数時間前、時を同じくして2組のK-POPガールズグループが傑作MVを公開しました。まずひとつ目はBilllie。これまでにもBilllieはクオリティの高い楽曲を数多くリリースしてきましたが今回は格別です。鬼才ハンジョンスPDがいよいよその正体をむき出しにしてきたという感じ。作詞・作曲・編曲に名を連ねるC'SAは、かつてシンシアの名で「MOMOLANDを探して」「アイドル学校」に出演したことでも知られています。2021年からプロデュース業を開始しBilllie以外にもaespa、NMIXX、fromis_9、Kep1erなどに楽曲を提供してきました。ハンジョンスPDとC'SAは要注目です。

XG - IYKYK (Official Music Video) 二つ目はXG。2001年にリリースされたm-floの"Prism"をサンプリングした楽曲で、2-Stepリズムが生み出す疾走感が、これまでにないXGの新たな魅力を引き出しています。デビュー前からXGを育ててきたサイモンPDもいよいよ遠慮なくなってきました。YouTubeコメント欄にはm-flo本人が感謝のメッセージを記しています。


2021-02-24

韓国メディアがPopteen・MAGICOURの活動の詳細を報じる…結成から韓国デビューをめざすまでの経緯を紹介


MAGICOURの韓国デビューに関して、韓国メディアが長文で報道しています。

22日、韓国の「スポーツワールド」は、『日本のガールズグループ「マジックアワー」、「条件付き韓国デビュー」の意味』と題して、大衆文化評論家イ・ムノン氏による記事を掲載しました。MAGICOURが韓国で取り上げられるのは、おそらくこれが初めてです。

記事では冒頭で、「日本の大衆音楽界から不思議なニュースが聞こえてきた。Jポップガールズグループマジックアワー(MAGICOUR)が去る13日、YouTubeにあげた新曲「Getcha」ダンスパフォーマンス映像において、2週間以内にその映像の閲覧が50万ビューを超える場合、韓国デビューするとの計画を明らかにしたもの。いわゆる「条件付き」韓国進出計画であるわけだ。」と書き、MAGICOURがここまでに至った経緯を細かく伝えています。


大変な長文のため要約すると、MAGICOURの新曲「Getcha」が、SMエンターテインメントと活発に作業してきた韓国プロデュースチーム「Coach & Sendo」作曲であり、BIGBANGとBLACKPINKのバックダンサー出身の振付師maiが振り付けを担当したこと。

また、MAGICOURは日本の10代のファッション雑誌「Popteen」で、現役モデルを対象に主催したガールズグループのプロジェクト「7 + Me Link」を使用してメンバーを選抜したこと。さらに、昨年11月25日、初のシングル「Magic」を発表、「Getcha」が2番目のシングルであるといった基本事項を順を追って紹介しています。

そして、Popteenが1980年に創刊され、事実上、日本の10代のファッション雑誌の代表格に値すること。今年で41年目を迎えたPopteenは松田聖子を筆頭に、日本で10代の女性アイドルブームが栄えた時代に創刊され、女性アイドル中心に日本の10代のファッショントレンドを反映してきたこと。さらに、このPopteenの新しい10代の女性のトレンドとして、K-POPアイドルを全面的に反映し始めたのが2018年からと伝えています。


また、2018年にガールズグループGFRIENDのメンバーオムジがPopteen専属モデルとして活動し、グループの日本デビュー前にPopteen主催「絆フェスティバル」で、GFRIENDが直接舞台を披露するイベントを行ったことも知らせています。


続けて、『2019年には「第3次Popteenカバーガール戦争」プロジェクトにSMエンターテインメント系ミスティックストーリー練習生福富つきとキムシユンが参加した。ここで福富が最終2人に選ばれPopteen専属モデルになった。そして福富はマジックアワーメンバーでも選抜され、最初のシングル「Magic」に参加し、その後ミスティックストーリーガールズグループのデビューのために再び韓国に戻ってきた。これによりマジックアワー側は福富に代わる新しいメンバーを選んで、今回の「Getcha」シングルを出したのだ。』としています。


ここまでPopteenの「7 + Me Link」やMAGICOURについて記事を書けるのは驚異的なリサーチ力です。日本にもこれほどに詳しい人は、そうはいないと思います。

記事では総論として「韓流に傾倒した日本の10代の女性層を狙って、K-POPシーンとの連携に続けていくためのプロジェクトと見ることができる」とのまとめになっています。

この見方に対しては、俄かに賛同できない部分があるものの、まずはこれだけ重量級のMAGICOURに関する記事が、日本より韓国で先に報じられたことに着目したいです。


MAGICOURの活動に関しては、日本のPopteenファンからの風当たりも強いようで、これに対してメンバーたち自身が23日に、自分たちの飾らない思いをYouTubeチャンネルを通じてファンに伝えました。

メンバーたちはYouTubeなどのコメントに答える形で「やらされてやっているのではなく、自分たちがやりたくてやっている」「韓国の厳しさは自分たちもわかっている。その中で精いっぱい努力している」「私たちは挑戦しているということを伝えたい、デビューするかどうかではなく、そこに挑戦していく姿をみなさんに見てほしい」といった思いを、時に涙を見せながらストレートに伝えました。


また、MAGICOURの韓国デビューは、デビュー曲「MAGIC」を韓国語で配信するという意味だと説明。「(作曲家の)カルロスさんとGALACTIKAさんの日韓共同制作なので、日本でリリースしたように、韓国で韓国語でリリースすることにも意義がある」と話しました。

さらに「Getchaは当初、7人編成で振り付けも全く違っていた。合宿を通してダンスをあわせるうちに、自分たちが見ても5人が一番見栄えがいいということになった」と、新曲が5人編成になった経緯を説明しました。

また、「MAGICOURの曲はすべて8人全員の思いが詰まっている」とし、例えGetchaのMVに姿がなくても、制作の段階では全員が関与していることを伝えました。


少し話の焦点がブレてしまうかもしれませんが、このプロジェクトが本当にガチなんだと感じたのは、最近公開された「"Getcha"レコーディングの裏側に密着」の映像です。メンバーが真剣にレコーディングに臨む姿はもちろん、歌入れの背後から聴こえる編集長の声に強い熱意を感じました。


YUAがAメロを歌う背後で、ディレクターらしき男性が指示する声が聴こえる一方、もう片側からフレーズごとに「カッコいいカッコいい」「そうそうそう」などの鼓舞する声が聴こえています(0:50頃)。これはおそらく編集長の声だと思います。

レコーディングブースでこうした指示を出すのは、通常はプロデューサー、ディレクターなどの音楽制作者の仕事です。そこに入って直接指示していることに、編集長もまたメンバー同様に、並々ならぬ思いでプロジェクトを進めていることを感じました。

とは言え、Popteen本来の「可愛いモデルたちの魅力的なファッションを楽しみたい」というファンたちの思いも尤もなことなので、今後はプロジェクトの進行に沿って、専用のYouTubeチャンネルを設けるなどの配慮も必要なのかもしれません。



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