Billlie | 'trampoline' M/V 今から10数時間前、時を同じくして2組のK-POPガールズグループが傑作MVを公開しました。まずひとつ目はBilllie。これまでにもBilllieはクオリティの高い楽曲を数多くリリースしてきましたが今回は格別です。鬼才ハンジョンスPDがいよいよその正体をむき出しにしてきたという感じ。作詞・作曲・編曲に名を連ねるC'SAは、かつてシンシアの名で「MOMOLANDを探して」「アイドル学校」に出演したことでも知られています。2021年からプロデュース業を開始しBilllie以外にもaespa、NMIXX、fromis_9、Kep1erなどに楽曲を提供してきました。ハンジョンスPDとC'SAは要注目です。

XG - IYKYK (Official Music Video) 二つ目はXG。2001年にリリースされたm-floの"Prism"をサンプリングした楽曲で、2-Stepリズムが生み出す疾走感が、これまでにないXGの新たな魅力を引き出しています。デビュー前からXGを育ててきたサイモンPDもいよいよ遠慮なくなってきました。YouTubeコメント欄にはm-flo本人が感謝のメッセージを記しています。


2020-08-15

NiziU リオから勇敢な兄弟、Doja Catまで…流行の広がりを見せる日本の80年代~90年代シティポップ ブーム


日本の80年代~90年代のシティポップが海外で人気と言われて久しいですが、最近になってそのことを目に見えて実感する機会が増えてきました。

8月14日にカムバックしたBrave Girlsは、シティポップ全開の新曲「We Ride」で早くも音楽番組のステージに立ちました。


Brave Girlsと言えばセクシーでクールな楽曲のイメージが強いグループです。

それがイメチェンに近いこうした楽曲をリリースしたことも新鮮ですが、さらに驚くのは所属事務所の代表でもあるプロデューサーの勇敢な兄弟が、ガチのシティポップを作曲したという事実です。


MVではコンセプトを徹底していて、当時のレトロ感を演出しています。


 

韓国では2年前にJYPの女性歌手Yubinが「淑女」というシティポップ曲をリリースして話題になりました。この曲は現在でも韓国でシティポップを語る上で外せない重要な曲とされています。

   

翌年の7月には日本人のユキカが、80年代の日本のアイドルというコンセプトで、チョン・ビョンギ プロデュースのシティポップ「NEON」をリリース。同年10月には竹内美宥がユン・ジョンシン プロデュースのシティポップ「My Type」をリリースしました。

   

竹内美宥はこの年の年末に韓国で開催された初のシティポップフェスにメインアクトとして招かれ「日本のシティポップ女神」と呼ばれ30分のステージを披露しました。

   

年が明けて2020年には米国にもシティポップの影響が見え始めました。

   

2月にリリースされた「Say So」は米国チャートではめずらしいほどのシティポップサウンドで、MVもやはりレトロ感を出しています。

   

その後、4月に放送されたNizi Project Part2の個人レベルテストで、現NiziUのリオが前述のYubin「淑女」をカバーしました。このステージは選曲が絶妙だと好評で、リオで知って逆にYubinのMVにたどり着いたというファンも少なくありませんでした。

   

7月にはカムバックしたユキカが、さらにシティポップを推し進めた「Soul Lady」をリリースしました。同時発売のアルバムもシティポップで固められ、日本人である特性を活かして"韓国で活動する日本のシティポップ歌手"というスタイルを確立させつつあります。


そして、現在カムバック中のBrave Girlsに至るという経緯です。


 

また、少し視野を広げると中国広州のGNZ48 Lu Jingが今月12日にリリースした初のソロ曲「蹦迪少女」も、MVからして90年代のレトロな雰囲気を前面に出したダンス曲です。J.Y.Parkことパク・ジニョン代表の新曲も、広い目で見ればレトロなダンス曲ということで、シティポップを始めとするレトロポップやダンス曲は、今後も目にする機会が多くなるのかもしれません。


…ちなみに

 

 元祖アイドル系シティポップといえば、88年にリリースされたRA MU(菊池桃子)のアルバムが、初めて本格的にアイドルがシティポップに取り組んだ作品だと思っています。RA MUは30年早過ぎたかもしれません(4. 片思い同盟 がおすすめ)。


…最後にもうひとつだけ

 

RA MUから28年後の2016年にリリースされた今月の少女(LOONA)ヒジン&ヒョンジンの「I'll Be There」。サウンドはもちろんのこと、東京・渋谷を舞台にしたMVからも、そこはかとなくシティポップ感が伝わってきます(チョン・ビョンギ プロデュース)。


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