今も忘れもしない、初めて「LET ME IN(소년, 소녀)」のMVを見た時の衝撃。深夜0時に公開されてから、何度目かのリピートで涙がとまらなくなってしまい、結局気づけば夜明けまで繰り返し見続けていました。
オーケストラが奏でる演奏はクラシカルで格調が高く、ハスルの儚くも凛とした歌声は、楽曲の世界観を120%引き出していました。また、アイスランドで撮影されたMVは芸術的な香りが高く、この作品がただのK-POP曲でないことは火を見るよりも明らかでした。
「LET ME IN」は、すべてのLOONA楽曲の頂点であるばかりでなく、MVを含めて個人的には最も愛するK-POP作品です。いえ、この曲に関してはK-POPというジャンル分けも意味をなさず、パッヘルベルやヴィヴァルディのようなクラシックスタンダード群に並ぶ名曲だと思っています。
あれから4年のうちに、いくつもの「LET ME IN」のカバーを聴きましたが、そのたびにハスルの歌の上手さに気づかされます。ハスルは何気なく歌っていますが、実際は難しい歌いまわしも多く、あのように自然に歌い上げるのは至難の業です。声の良さだけではなく、技術面でも注視しないわけにはいきません。
(デビュー当時のハスルのメッセージ)
「Let Me In」のカップリング曲「The Carol」もハスルの声質が活かされた作品で、特にスローな歌い出しの部分は、ハスルでなくては成立しない聴きどころです。
リリース当時、「Let Me In」のあまりのインパクトに「The Carol」にまで神経が行き届きませんでしたが、毎年冬が来るごとにこの曲の真価にめざめています。
ハスルは現在、長期のお休み中ですが、どんな形でもいいですから、またあの素敵な歌声を聴かせてほしいです。他では聴けない、唯一無二の歌声です。