Billlie | 'trampoline' M/V 今から10数時間前、時を同じくして2組のK-POPガールズグループが傑作MVを公開しました。まずひとつ目はBilllie。これまでにもBilllieはクオリティの高い楽曲を数多くリリースしてきましたが今回は格別です。鬼才ハンジョンスPDがいよいよその正体をむき出しにしてきたという感じ。作詞・作曲・編曲に名を連ねるC'SAは、かつてシンシアの名で「MOMOLANDを探して」「アイドル学校」に出演したことでも知られています。2021年からプロデュース業を開始しBilllie以外にもaespa、NMIXX、fromis_9、Kep1erなどに楽曲を提供してきました。ハンジョンスPDとC'SAは要注目です。

XG - IYKYK (Official Music Video) 二つ目はXG。2001年にリリースされたm-floの"Prism"をサンプリングした楽曲で、2-Stepリズムが生み出す疾走感が、これまでにないXGの新たな魅力を引き出しています。デビュー前からXGを育ててきたサイモンPDもいよいよ遠慮なくなってきました。YouTubeコメント欄にはm-flo本人が感謝のメッセージを記しています。


2019-05-17

BTS(防弾少年団)のオマージュで再注目! ビートルズの偉大さをわかりやすく徹底解説…現在のアイドルシーンにも通じるシステムを生んだ先駆者たち


防弾少年団(BTS)が15日(現地時間)に放送された米CBS人気深夜トークショー「ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア(The Late Show with Stephen Colbert)に出演。1964年2月に「エド・サリバン・ショー」に初出演したビートルズをオマージュした「小さなもののための時(Boy With Luv)」の舞台を披露しました。

先行映像でビートルズコンセプトに合わせて黒のスーツを着て登場した防弾少年団は、エド・サリバンシアターでビートルズの出演当時と同じように黒と白の処理された画面で、ドラムに「BTS」のロゴを刻んで、当時のビートルズを完全オマージュしました。



「ザ・レイトショー」の録画場所であるエド・サリバン劇場は、英国リバプール出身の世界的なバンド、ビートルズがアメリカに上陸して初めての公演を行った場所です。スティーヴン・コルベアは「エド・サリバン・ショー」のエド・サリバンに扮装して、防弾少年団と共に登場しました。



7人のメンバー全員がスーツ姿で披露したパフォーマンスをはじめ、モノクロで編集されたステージ映像、BTSマニアと書かれたプラカードを持って歓呼しながら観覧するファンたちの様子が再現され、まるでビートルズがアメリカを訪問してステージに上がった姿を連想させました。





ビートルズの何が一体そんなにスゴイのか? 超簡単にわかりやすく解説


先日、韓国のオンライン芸能コミュニティに「ビルボードシングル1位曲が最も多い作曲家/プロデューサー/歌手」という興味深いスレッドが立ちました。Wikipedia出典のその資料によれば、ビートルズ及び関係者が、作曲家/プロデューサー/歌手の3部門で、いずれもトップを占めていることがわかりました。

【歌手部門】
1位 ビートルズ
- ビルボード1位 20曲(各メンバーのソロ時代1位曲を含む時36曲)


2位 マライア・キャリー
-ビルボード1位 18曲


2位 エルビス・プレスリー
-ビルボード1位 18曲


4位 リアーナ
-ビルボード1位 14曲


5位 マイケル・ジャクソン
- ビルボード1位 13曲(ジャクソン5時代1位4曲は除く)


【作曲家(ソングライティング)部門】 
1位 ポール・マッカートニー(Paul McCartney)
-ビルボード1位作曲:32曲

-代表曲
Hey Jude -ビートルズ
Yesterday -ビートルズ
Let it be -ビートルズ
Penny Lane -ビートルズ
Hello Goodbye -ビートルズ
My Love -ポール・マッカートニー (Wings)
Ebony&Ivory -ポール・マッカートニー&スティーヴィー・ワンダー


2位 ジョン・レノン(John Lennon)
-ビルボード1位作曲:26曲

-代表曲
All you need is love -ビートルズ
Come together -ビートルズ
Help!-ビートルズ
Ticket to ride -ビートルズ
I want to hold your hand -ビートルズ
(Just like)Starting over -ジョン・レノン
Imagine -ジョン・レノン(3位)


3位 マックス・マーティン(Max Martin)
-ビルボード1位作曲:22曲

-代表曲
Baby one more time -ブリトニー・スピアーズ
Shake it off -テイラー・スウィフト
Can not stop the feeling -ジャスティン・ティンバーレイク
My life would suck without you -ケリークラークソン
Teenage dream -ケイティ・ペリー
It's gonna be me -イン・シンク
One more night -マルーン5


4位 マライア・キャリー(Mariah Carey)
-ビルボード1位作曲:17曲

-代表曲
We belong together -マライア・キャリー
Hero -マライアキャリー
Emotions -マライア・キャリー
Always be my baby -マライア・キャリー
One sweet day -マライアキャリー&ボーイズⅡメン
All I want for Christmas is you -マライアキャリー(11位)


5位 バリー・ギブ(Barry Gibb)
-ビルボード1位作曲:16曲

-代表曲
How deep is your love -ビージーズ
Staying alive -ビージーズ
Tragedy -ビージーズ
Night fever -ビージーズ
Shadow dancing -アンディ・ギブ
Islands in the stream -ケニー・ロジャース、ドリー・パートン


5位 ドクタールーク(Dr. Luke)
-ビルボード1位作曲:16曲

-代表曲
Roar -ケイティ・ペリー
I kissed the girl -ケイティ・ペリー
Tik tok -ケシャ
Circus -ブリトニー・スピアーズ
Sugar -マルーン5
Wrecking ball -マイリーサイラス


【プロデューサー部門】
1位 ジョージ・マーティン(George Martin)
- ビルボード1位プロデュース:23曲

- 主なプロデュースミュージシャン:ビートルズ
- 代表曲:Hey Jude - ビートルズ


2位 マックス・マーティン(Max Martin)
- ビルボード1位プロデュース:22曲

- 主なプロデュースミュージシャン:
バックストリートボーイズ、テイラースウィフト、ブリトニー・スピアーズ、ピンク
- 代表曲:Dark Horse - ケイティ・ペリー


3位 ドクタールーク(Dr. Luke)
- ビルボード1位プロデュース:16曲

- 主なプロデュースミュージシャン:
ケイティ・ペリー、カリフォルニアクラークソン、マイリー・サイラス、ケシャ
- 代表曲:Tik tok - ケシャ


3位 スティーブ・ショールズ(Steve Sholes)
- ビルボード1位プロデュース:16曲

- 主なプロデュースミュージシャン:エルビス・プレスリー
- 代表曲:Hound dog / Do not be cruel - エルビス・プレスリー


3位 ジミージャム&テリー・ルイス(Jimmy Jam and Terry Lewis)
- ビルボード1位プロデュース:16 曲

- 主なプロデュースミュージシャン:ジャネット・ジャクソン、ボーイズⅡメン
- 代表曲:Miss you much - ジャネット・ジャクソン


5位 マライア・キャリー(Mariah Carey)
- ビルボード1位プロデュース:14曲

- 主なプロデュースミュージシャン:マライア・キャリー
- 代表曲:We belong together - マライア・キャリー


5位 バリー・ギブ(Barry Gibb)
- ビルボード1位プロデュース:14曲

- 主なプロデュースミュージシャン:ビージーズ、アンディ・ギブ
-代表曲: How deep is your love -ビージーズ





現代のアイドルシーンで当たり前のシステムを最初に作ったビートルズ


ビートルズの偉大さを語る上では、上記のような数字の記録や、コンセプトアルバム、アーティスト自身の作詞・作曲など、ビートルズから始まった様々なシステムが取り上げられます。また、楽曲アレンジに弦楽四重奏やオーケストラを始め、シタールなどの民族楽器を取り入れ、アーティストとして革新的な試みを最初にしたのもビートルズです。

さらにビートルズは現在のアイドルシーンでは当たり前の、しかし特筆すべきある画期的なシステムを始めていました。それは、グループのメンバー全員がボーカルをとるという形です。

ローリングストーンズのキース・リチャーズはビートルズの成功要因として「メンバー全員が歌ったこと」と語っています。ビートルズは当初、ジョン・レノンがメインボーカルで彼を中心としたバンドスタイルでした。しかし、グループとしてのファン層を拡大するために、あえてボーカルをひとりに絞らずに、全員に歌わせるシステムに変えたのです。これはジョン・レノン自身のアイディアです。


またビートルズはファンクラブ制度を作り、会員だけにスペシャル音源(当時のソノシート)を配布したり、自社レーベルを作り、そこに所属の女性歌手をアイドルとしてプロデュースもしています(メリー・ホプキン:悲しき天使)。

防弾小年団はアイドルとしては少ない、社会性のあるメッセージソングを歌うグループですが、当時のベトナム戦争の反戦歌など、ビートルズも社会性のある楽曲を積極的にリリースしていました。

さらに、JYPでは新しいアルバムごとに、パク・ジニョン代表を始め所属歌手たちが自身のオリジナル曲をプレゼンする会議がありますが、ビートルズも新曲発売のたびに各メンバーが自作曲を持ち寄ってプレゼンしていました。たとえばジョン・レノンが新曲候補として「Revolution」を持ち込めば、ポール・マッカートニーはその時「Hey Jude」を用意していたなど。

また、K-POPでは作曲する場合プロデュースチームを組んで、何人かの共同作業で作曲することが多いですが、ビートルズもまた、主な楽曲は「レノン&マッカートニー」の共同作業で作曲されています。

このようにビートルズはアイドルとして、またアーティストとしても、現代の音楽シーンに通じる様々なフォーマットを作り上げていたのです。

(…余談ですが、JYP所属のグループ2PMは韓国では「アジアNo.1野獣アイドル」としてワイルドなイメージで売っていましたが、日本デビューにあたって、より親しみやすいコンセプトに変えていました。これは当時JYPに在籍した今月の少女プロデューサーのチョン・ビョンギ氏のプラン。ビートルズも最初は革ジャンにリーゼントの不良グループでしたが、マネージャーのブライアン・エプスタインがスーツにマッシュルームカットのアイドルスタイルに変更しています。)


しかし、ビートルズの最も偉大な点は、とにかく「曲の出来がいい」ということに尽きます。通常、アルバムには数曲の本当にいい曲があり、あとは数合わせの傾向が強いですがビートルズは逆で、アルバムのほとんどがシングルで切れるクオリティで、捨て曲は数えるほどしかありません。

「All My Loving」「Michelle」「Ob-La-Di, Ob-La-Da」「Back in the U.S.S.R」などの有名曲も、英国発売の当初はシングルではなくアルバムの1曲に過ぎませんでした。

この他、ポール・マッカートニーのベースラインのユニークさや、ソロになってからの楽曲のすばらしさなど、魅力をあげたらキリがありません。BTSが好きな若い世代には、彼らがなぜビートルズをオマージュしたのかわからないかもしれませんが、ぜひ難しいことを考えずに楽曲をいくつか聴いていただけたらと思います。









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