Rocket Punchのデビューは、IZ*ONE、ITZY以来の大成功との評価が、韓国で固まりつつあります。
Rocket Punchのデビュー曲「BIM BAM BUM」のミュージックビデオが、公開から5日にして、Woollimと1theKの合計が800万ビューを突破しました。ガールズグループのデビュー曲としては、IZ*ONE「ラヴィアンローズ」が同じく公開5日で1,000万ビューに達して以来の記録です。
例えばGFRIENDの最近の楽曲が、公開から40日で約1,600万ビューであることを考えると、まだデビューして間もないガールズグループとしては異例の成績です。
7日午後6時に発売された「BIM BAM BUM」は、音源公開直後に最大音源サイトMelonの7時チャートで86位チャートインに成功しました。改革後のMelonチャートは新人アイドルはもちろん、アイドル自体のチャートインが難しくなった状況下でのことです。
2018年から1年8ヶ月の間に、ガールズグループのデビュー曲が音源公開直後、Melonチャートに進入したケースはIZ*ONEとITZYだけでした。しかし、IZ*ONEは「PRODUCE48」の最終勝者による精鋭グループ、ITZYはTWICEを先輩グループに持つ「3代企画会社」所属のグループです。
これに対し中小企画会社所属で、「PRODUCE48」の敗者グループのRocket Punchは、そうした後ろ盾なしにIZ*ONEやITZYに迫る成功を収めつつあるのが注目されています。
またこれにより、Rocket PunchはIZ*ONE、ITZYに続く成功したガールズグループとの評価が、韓国のファン層、及び専門家側に共通した見解になっています。
「BIM BAM BUN」MVが800万ビューに達したこの日、オンラインコミュニティには、「本当に..ジュリ効果が確かに見えるよう」「違う違う以降、一番良いデビュー曲らしい」「歌がうまく選ばれてうらやましいです」「期待していたよりも聞くとデビュー音源がよい」などのコメントが並びました。
最初は「PRODUCE48」出身の高橋朱里に圧倒的に関心が集まり、次いでタイトル曲「BIM BAM BUM」の予想以上の良さに興味を持ち、さらにユンギョン、ヨンヒ、ダヒョンといった個々のメンバーたちの魅力にも気づくという経路をたどり、Rocket Punchの人気は日々高まっているようです。
こうした現象について、大衆文化評論家のイ・ムノン氏は「ロケットパンチ、成功デビューの理由」という記事をメディアに寄せています。
イ・ムノン氏はRocket Punchのデビューに関して「すぐに注目する成果を出した。ガールズグループのデビューとしては1年に一、二回、やっと出てくる珍しい成功との評価だ」と冒頭に書き、続いて音源チャートインや、リアルタイム人気検索語3位内に入り、翌日明け方まで上位にとどまったこと、「BIM BAM BUM」がYouTubeの急上昇ランクに登場したこと、またアルバム「PINK PUNCH」が発売4日目に、ガールズグループデビューアルバムの歴代初動記録7位に上がったことなどを取り上げました。
アルバムの記録については、「販売量の予測失敗で売り切れ事態をもたらしながらとどまった数値だ」としています。
さらに氏は、「初動記録1〜6位までは「プデュグループ」「3大企画会社グループ」そして「プデュグループ出身のメンバーが合流したグループ」が全てだ。「プロデュース48」に出演はしたが、すべて脱落した練習生たちとプライベート練習生で構成されたロケットパンチは、このうち最も異質な存在だ」としています。
そして、Rocket Punchの成功の要因として以下のようなポイントを挙げました。
・タイミングが「意外」に良かった。普及したガールズグループの曲が容易に拡散される夏のシーズンに思いがけずしばらく空白が生じた。期待していたグループが、不発までなくても、思ったほどの力を発揮できなかったためだ。
・韓日関係が極度に冷却された時点でローンチされる日本人メンバーを含めるグループという点で注目を集めた部分も大きい。
・メンバーに対する好評が多い。様々な年齢層の様々な魅力を持ったメンバーがいる。
・イギヨンべが作曲したタイトル曲「BIM BAM BUM」も好評があふれた。トロピカルハウスな感じの気の利いた構成が耳に新鮮に突き刺さる。
・デビュー直前わずか一週間余りの間のプロローグ映像など、各種広報映像を毎日吹きつけ期待感と緊張感を高めさせる戦略が合致したとの分析もある。
こうした成功理由をひと通り挙げた上で、イ・ムノン氏は「しかし、やはり決定的トリガーは、「プロデュース48」に出演した日本のAKB48出身のメンバー高橋朱里の存在と見ざるを得ない。」とまとめました。
イ・ムノン氏は、「『プロデュース101』シリーズ脱落者出身者の中で、歴代で高橋朱里ほど今後の事情が着実に報道された練習生はなく、実際に話題になりポータルサイトの人気検索語順位を上下した練習生もまたない。それは、ほぼ1年余りにわたっている。歴代最も話題性の高い脱落者だ」と高橋朱里の特殊性を綴りました。
さらに「ロケットパンチもまだチーム名が公開されていないときから、アイドルファンに「朱里グループ」「朱里ガールズ」式で呼ばれた。デビュー前からチームの存在自体への関心と認知度が、一定量確保されていたわけだ。」と高橋朱里の存在の重要性を強調しました。
また、「PRODUCE48」のテーマの核心は、グローバル化したK-POPが、J-POPアイドルを吸収することにあったとし、高橋朱里はこの「隠れたテーマ」を代表するキャラクターだったとしています。そして、高橋朱里の韓国デビューにより、その「隠れたテーマ」は完結されたとの持論を展開しています。
https://n.news.naver.com/entertain/article/396/0000522499
このように、著名な評論家が論文規模の文章を寄稿するほどの勢いを見せるRocket Punchですが、今後の更なる成功のカギは、作曲家のイギヨンベとのタグの相性にあると個人的に思っています。
イギヨンベは中小企画会社のGFRIENDを、3大企画会社に引けを取らない成功へと導きました。最初のタッグとなった「BIM BAM BUM」を聴く限り、両者の相性は抜群にいいと感じました。
KARAにSweetuneが、TWICEにブラックアイドピルスンがあったように、グループとプロデューサーのタッグの相性は、成功する上で大きなポイントです。「BIM BAM BUM」でイギヨンベは、あふれる楽想をまとめきれないかのように、1曲の中に次々と新しい旋律を盛り込み、リズムパターンまで途中から変えて、1曲の中に数曲が詰まったような構成を見せています。
この勢いでRocket Punchとイギヨンベのタッグが続くなら、かなり面白い結果へと展開していきそうな期待感があります。イギヨンベの適度にJ-POP的な作風も、Rocket Punchにはいい方向に作用している気がします。
… などと、色々と書き連ねて来ましたが、結局は「メンバーが魅力的」ということに尽きるかもしれません。特に新しく知ったダヒョン、ヨンヒ、ユンギョンは、知る程に驚くばかりです。推しメンを決めかねるファンも多いのではないでしょうか!?